前回、Uber Eats・出前館・Rocket Nowの3社を、配達員の目線で比べた記事を書いた。2026年7月のことだ。そのときの僕の結論は、「主軸は出前館に置きつつ、UberとRocket Nowも開いておく」だった。
→ Uber Eats・出前館・Rocket Nowを配達員目線で比較(2026年7月)
あれから3か月。前回は「半年ごとくらいに」と書いたが、少し早めに2回目を書くことにした。この3か月で、僕の稼働の中身が大きく変わったからだ。まず、4社目として、Amazon Flexが加わった。それから、Rocket Nowの報酬の仕組みも変わった。そして、主軸だったはずの出前館の割合が、半分ほどに下がっている。
今回も、どこが一番稼げるかを決めたいわけではない。2026年10月時点の、一人の配達員から見た景色の記録だ。
同じ物差しで、もう一度
定点観測は、同じ見方で時点を重ねていくことに意味がある。だから今回も、前回と同じ5つの軸で見る。報酬単価、クエスト(件数や時間帯に連動した追加報酬)、ランク制度、エリア依存、副業との相性だ。
ただ、Amazon Flexは、ほかの3社と報酬の決まり方が違う。フードデリバリーの3社は、1件ごとに報酬が決まる。Amazon Flexは、ブロックと呼ばれる時間の枠ごとに報酬が決まる。配達が1件でも、なくても、同じ報酬額だ。
同じ表に並べると、比べられないものを比べることになる。そこで、3社は前回と同じ形で並べ、Amazon Flexは別の表で足すことにした。
3か月で、主軸が変わっていた
まず、数字を並べる。今回は2026年10月1日から24日までの集計だ(25日は稼働していない)。前回は7月27日時点の集計だった。
| Uber Eats | 出前館 | Rocket Now | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 前回 | 今回 | 前回 | 今回 | 前回 | 今回 | |
| 平均単価(1件) | 約500円 | 約436円 | 約660円 | 約609円 | 約530円 | 約383円 |
| 件数 | 192件 | 141件 | 247件 | 91件 | 19件 | 23件 |
| Amazon Flex | |
|---|---|
| ブロック数 | 23本 |
| 1ブロックあたり (プロモーションなし) |
約1,564円(税込) |
| 1ブロックあたり (プロモーション込み) |
約1,708円(税込) |
※前回は7月27日時点、今回は10月24日時点の集計。

一番大きく変わったのは、出前館だ。件数は247件から91件へ、約3分の1になった。売上の割合は約61%から約34%に下がり、Uberとほぼ並んだ。代わりに、Amazon Flexが売上の約4分の1を占めるようになった。
1件あたりの単価は、3社とも下がっている。10月に入って閑散期になったことが、一番の理由だと僕は見ている。
もう一つ、断っておくことがある。10月は、身内に不幸があり、稼働できない日が続いた。稼働した日は24日間のうち14日だ。だから、売上の合計を7月と比べることはしない。今回見ているのは、その中身の割合だ。
全体の時給換算は、7月(月全体)が約2,048円、10月が約1,918円だった。会社ごとの時給は出せない。複数のアプリを同時にオンラインにして待っているからだ。
出前館 ── 1件はまだ厚い。でも、受けることが少なくなった
出前館の1件あたり約609円は、フードデリバリーの3社の中では今も一番高い。前回書いた「1件が厚い」は、10月も変わっていない。それでも件数は約3分の1になった。理由は二つある。
一つは、提示の額だ。僕は以前から、2件の配達なら約1,000円を受ける目安にしている。シングル(1件だけ)の依頼も、距離や配達先と報酬額を比べて、割に合うかどうかで決めてきた。ところが10月に入ってから、目安に届かない提示が増えた。シングルはほとんど見送り、2件セットだけを拾う夜が多くなった。
もう一つは、拘束の長さだ。出前館の配達は長距離になることが多く、今いる場所から遠く離れた店舗の配達依頼が届くこともある。そうした配達の途中でAmazon Flexの提示が来ても、受けられない。Amazon Flexのブロックは、開始時刻の前後5分以内に拠点でチェックインしないといけないからだ。
出前館の仕組みそのものは、前回と変わっていない。提示された額は、受けたあとで変わることはない。店舗で長時間待たされた時にサポートに確認したが、報酬は変わらないとのことだった。逆に、配達依頼を受けたあと、店舗が閉まっていた場合でも、提示額のまま支払われた。
雨の日は、1件の報酬が上がった。10月24日は雨の夜で、最初に受けた2件セットは1件あたり約993円だった。ただ、雨が止んだあとのセットは、1件あたり約500〜600円に戻った。
出前館の1件の報酬が、ここ3年でどう動いてきたかは、明細を並べて別の記事に書いた。
→ 出前館の明細を3年分並べた。1件の報酬は、ほとんど変わっていなかった
Uber Eats ── 待つ間の、短い1件
Uberの仕組みも、前回とほとんど変わっていない。基本の配達報酬に、日跨ぎクエストやピークタイムのクエストが重なる形だ。
10月の提示を記録してみると、Uberの報酬額は1分あたり21〜23円に集まっていた。時給にすると約1,300円前後だ。短距離の最低額(320円)の依頼だけは、1分あたり25円前後になる。
それでも、10月の件数はUberが一番多い。理由は、Amazon Flexとの組み合わせにある。Amazon Flexの提示を待つ間に、拠点の近くで終わる短い配達を受ける。それに一番向いていたのが、Uberの短距離の依頼だった。10分前後で終わる1件なら、Amazonのインスタントオファーが来ても受けられる可能性が高い。
Uberの単価が約500円から約436円に下がったのも、閑散期に入ったことが大きいと思う。短い配達を選んで受ければ、1件の報酬はその分小さくもなる。
もう一つ、僕は以前から、配達中に来る「追加」の依頼を基本的には受けないようにしている。受けるのは、クエストの件数を積み上げたいときくらいだ。追加の依頼は、単独で来る依頼より報酬額が低いことが多い、というのが僕の受け止めだ。追加を受けると、配達の順番が想定と変わることもある。
クエストの詳しい仕組みは、以前に別の記事で書いた。
Rocket Now ── ポイント制になった
Rocket Nowは、この3か月で仕組みが変わった。2026年9月9日から、ランク制度(リワードプログラム)がポイント制になった。
ランクの名前と上乗せの率は、前と同じだ。一番上のゴールドプラスで報酬に+30%、一番下のグリーンで+10%。変わったのは条件の数え方で、配達の「件数」から「ポイント」になった。条件は地域によって違い、僕の場合、グリーンの条件は、直近2週間で1,000ポイント・毎週300ポイント以上・配達完了率50%以上だ。
この数字は、前の制度の件数のちょうど10倍になっている。そのまま読むと、1件を10ポイントとして数えているようにも見える。
ところが、実際の依頼の画面に出るポイントは、10ポイントではなかった。僕が記録した範囲では、1件の依頼で7〜9ポイントのものが多く、2件まとめた依頼で19ポイントだった。金額とポイントも比例していない。1ポイントあたりに直すと、約38円から約69円まで開いていた。
つまり、「1,000ポイント=100件」とは読めない。条件に届くまでに何件かかるかは、依頼の中身次第ということになる。
10月26日にアプリを開くと、僕の今週のグループは「なし」だった。直近2週間で獲得したポイントは160(先週130・今週30)。配達完了率は36%だった。グリーンの条件の、毎週300ポイントにも、完了率50%にも届いていない。
この2週間の配達は23件だったので、1件あたり約7ポイントになる。この割合で計算すると、グリーンの毎週300ポイントは約43件にあたる。前の制度では、グリーンの条件は毎週30件だった。少なくとも僕の配達の中身だと、同じグリーンに必要な件数は増えたように見える。
配達完了率が低いのは、断った依頼も数に入るからだ。完了率は、割り当てられた依頼のうち、配達を終えた割合で計算される。受けなかった依頼も、割り当てとして数えられる。僕は条件の合わない依頼を断ることが多いので、この数字になる。
10月の僕のRocket Nowは23件で、前回と同じくサブの位置づけだ。1件あたり約383円は、3社で一番低かった。ランクの上乗せを取りにいくなら、Rocket Nowを中心に走る必要がある。ただ、僕のところには、Rocket Nowの依頼があまり来ない印象がある。ランクが低いからなのか、断ることが多いからなのかは分からない。今のところ、メインにする決め手がない。
Amazon Flex ── 時間で報酬額が決まる、4社目
Amazon Flexを始めたのは、前回の記事を書いたあとの8月だ。今は主に、すぐ始まるブロックが提示される「インスタントオファー」を受けている。
→ 前日に取るか、その日に受けるか。Amazon Flexの2つのオファー
報酬額は、ブロックの時間で決まる。平日の夜なら40分で1,533円、30分で1,150円(どちらも税抜)。1分あたり約38円だ。深夜は40分で1,400円、1分あたり35円になる。Uberの1分あたり21〜23円と比べると、1.5倍以上ある。
そして、この報酬は配達の有無に関係なく支払われる。10月に受けた23本のうち、配達があったのは13本、配達がないまま終わったのは10本だった。とくに23時台の1,400円のブロックは、9月からの記録で10回中9回が配達なしだった。
閑散期の僕にとって、これは大きかった。フードデリバリーの3社は、注文が少なければ依頼も来ない。Amazon Flexは、ブロックを受けた時点で報酬額が決まる。10月に出前館からAmazon Flexへ重心が移ったのは、閑散期に入って、Amazonのインスタントオファーを受けるほうが効率がよくなったからだ。
ただ、いいことばかりではない。インスタントオファーは、いつ来るか分からない。次の提示までの間隔は、短いときで5分、長いときで1時間以上あった。平日の夜は、受け付けをオンにしてから最初の提示まで1時間前後かかることが多い。その待ち時間をどう埋めるかで、1日の売上が変わる。僕の場合、その答えがUberの短距離の依頼だった。
事前に予約するブロックもある。ただ、僕が見た事前のブロックは、40分で900円(税抜)だった。インスタントオファーの約6割の報酬額だ。本業がある僕には、1週間先の予定を組むことも難しい。
週ごとのプロモーション(決まった本数を走ると上乗せがもらえる仕組み)も、10月の間に形が変わった。最初の段が5本から10本になり、その報酬額も少しずつ下がっている。10月に僕が届いたのは、最初の段が5本だった2回だけだ。
Amazon Flexの報酬額やプロモーションは、サービスが始まったばかりの時期のものかもしれない。だから僕は、今の報酬額を年間の目標や稼働の計画の前提にはしていない。
一社に依存しない、の中身が変わった
前回、複数のアプリを開いておく理由を二つ書いた。その時々で稼げるところを選べること。そして、一社が止まったときの保険になることだ。
この二つは、今も変わらない。変わったのは、選び方だ。前回は、どの会社の1件が高いかで選んでいた。今は、その1件のあとに、次の何を受けられるかで選ぶことが増えた。
Amazon Flexの提示を待つ間は、短く終わる依頼が合う。10月の記録では、Rocket Nowの0.7kmの依頼のような短い配達は、ブロックとブロックの間に収まった。出前館の2件セットは、1件の報酬は高くても収まらなかった。
依頼の報酬額だけを並べても、僕がどれを受けたかは説明できない。受けたあとにどこにいて、何分拘束されるか。それによって、同じ報酬額の依頼の価値が変わる。
一社が止まる、ということでいえば、国内のフードデリバリーでは、9月30日にmenuがサービスを終えた。僕はmenuに登録していなかったので、外から見ていた立場になる。体感としては、10月の稼働で何かが変わったという感じはなかった。
結び
並べてみると、この3か月で大きく変わったのは、各社の仕組みよりも、僕の受け方のほうだった。仕組みが大きく変わったのはRocket Nowくらいで、出前館の1件が厚いことも変わらない。それでも、閑散期にAmazon Flexが加わったことで、主軸が一社ではなくなった。閑散期は、Amazon Flexが強い。今のところ、僕はそう感じている。
今の形が続くかは分からない。年末の繁忙期に入れば、出前館の依頼が増えるかもしれないし、Amazon Flexの報酬額も変わるかもしれない。だから、次もまた同じ物差しで並べてみたい。
ここまで書いてきたことは、あくまで僕の場合の話だ。稼働できる時間も、走るエリアも、人それぞれ違う。どの会社が合うのか、どう組み合わせるのかは、これを参考程度に、最後は自分で考えてみてほしいと思う。
僕も、そのときどきの条件を見ながら、選んで走っていく。
複利の奴隷から、成り上がるまで。


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