見直した3つの固定費。借金が増えていた僕の家計の話

見直した3つの固定費で毎月の支払いが約4万円以上減った 借金返済の軌跡

借金が約1,100万円まで膨らんでいた頃、僕は家計をほとんど把握していなかった。

日々の支払いも大きめの出費も、自動リボ設定にしたカードで、とりあえず支払う。請求は毎月ならされてやってくるから、自分が今いくら使っているのか、感覚がぼやけていた。漠然と、お金が足りない。でも、どこをどう直せばいいのかは、考えられていなかった。

そんな僕が、あるとき固定費を3つ見直した。通信費・保険・サブスク。結果として、毎月の支払いは合わせて約4万円以上減った。

ただ、これは単純な「節約に成功した話」ではない。手放したものもあるし、後から振り返って迷う判断もある。それも含めて、正直に書いておく。

第1章:把握していなかった頃の家計

当時の家計は、ひとことで言えば「見えていなかった」。

収入より支出が多い。それは漠然とわかっていた。でも、何にいくらかかっているのかを、紙に書き出したことは一度もなかった。

家計を直そうとすれば、まず削れる場所を探すことになる。そして、いちばん手をつけやすいのが、毎月決まって出ていく固定費だった。

第2章:通信費 ― 約1.8万円から約9千円へ

最初に見直したのは通信費だった。

見直し前、僕は家族4人分を大手の通信キャリアで契約していて、月々で約1.8万円払っていたと記憶している(6年以上前のことで、正確な明細はもう残っていない)。

これを格安SIMに切り替えた。ちょうど在宅勤務や在宅授業で、家族のほとんどが外でデータ通信を使わない時期だった。一時は、家族全員で月々約3千円まで下がった。

ただ、これは特殊な条件での数字だ。今は僕がフードデリバリーでスマホを使い、子供たちも学校にスマホを持っていくようになった。プランを見直した結果、月々約9千円になっている。

それでも、見直し前の約半分だ。生活が元のかたちに戻っても、通信費は下がったままになっている。一度見直せば、あとはその効果が続いていく。固定費の見直しの良さは、ここにある。

第3章:保険 ― 僕が考えた、保険の役割

いちばん大きかったのは、保険の見直しだった。

当時、僕は自分の生命保険(貯蓄型)と医療保険、それに子供二人の学資保険に入っていて、合わせて月々約4.5万円払っていた(これも5年ほど前のことで、記憶での概算になる)。

貯蓄型の生命保険と学資保険は、どちらも「少しの保障+投資信託」のような組み合わせだった。その投資信託の部分は、自分でNISAなどを使って直接インデックスファンドに投資する場合と比べると、利回りは低くなりやすい。仕組み上、自分と投資信託のあいだに保険会社が一段入る分、そのコストが乗るからだ。

自分でインデックス投資する場合と、貯蓄型保険を通す場合の商流の比較図

そして何より、借金がある状態で投資を続けるべきではない、と僕は考えていた。これは、別の記事にも書いた。

借金がある人が、投資より返済を優先すべき理由:僕がNISAをやめた話

だから、貯蓄型の生命保険と学資保険は解約して、掛け捨ての生命保険に切り替えた。

切り替えるときの保険金額は、なんとなくではなく、計算して決めた。子供たちの年齢から、もし僕が今いなくなったとして、子供たちが大学を卒業するまでに必要になる金額。そこに、抱えている借金の返済に必要な金額を足す。さらに、遺族年金がどれくらい出るかも、ざっくり見積もった。その差額を、保険でカバーする、という考え方だ。

これで、僕の保険は掛け捨ての生命保険だけになり、月々約6千円になった。

医療保険は、解約した。

保険というのは、僕は半ば「不幸のギャンブル」のようなものだと捉えている。自分に不幸が起きることにお金をかけておいて、実際に起きたときにお金が支払われる。その本当の役割は、めったに起きない大きな不幸が起きたときに、お金が原因で人生そのものが破綻しないようにすることだ。

そして、医療費に関して言えば、そもそも僕たちが入っている公的な健康保険には、高額療養費制度というしくみがある。ひと月にかかる医療費の自己負担には上限が決められていて、大きな病気をしても、窓口の負担が青天井に膨らむわけではない。

その上限を超えない範囲のお金なら、ある程度は貯金で備えられる、と僕は考えた。月々約5千円を医療保険に払うなら、同じ額を自分で積み立てれば、1年で約6万円が手元に残る。だったら、貯金で備えられる範囲のものにまで保険をかけなくてもいい――僕はそう判断した。

もちろん、これはあくまで僕の判断だ。医療保険が誰にとっても不要だと言いたいわけではない。借金がある状況での判断だったから、なおさら難しいところもあった。

そのあと、僕は首を痛めた。仮に医療保険を続けていたとしても、あのケガで保険金が下りたとは限らない。削った固定費が、すべて正解だったとは言い切れない。それでも、当時の僕は必要ないと判断した。その判断が間違っていなかったと、いまでも思っている。

なお、貯蓄型の保険と学資保険を解約したとき、約200万円が戻ってきた。その一部は返済に充て、一部は「せどり」という別の挑戦の元手にした。そのせどりは、正直うまくいかなかった。その顛末は、いずれ別の記事にまとめたい。

第4章:サブスク ― すべて書き出して、必要なものだけに

3つめはサブスクだった。

正直、当時どのサービスを解約したのかは、もう細かく覚えていない。やったことはシンプルで、契約しているサブスクをすべて書き出し、それぞれの月額か年額を横に並べ、使っていないものを解約した。残したのは、本当に必要なものだけ。

このとき、サブスクと呼んでいいか微妙なものも、同じ表に並べた。クレジットカードの年会費だ。

僕が使っていた大手通信キャリア系カードは、年会費が約1万円だった。そのキャリアでスマホを契約していれば、ポイント還元で実質的に年会費は0円になっていた。でも、通信費の見直しで格安SIMに変えたことで、その条件から外れてしまった。

だから、親からお金を借りてリボの残債を一括で返したあと、そのカードは解約した。持っているだけでお金が出ていくものは、役目が終わったら手放す。それも、固定費の見直しの一部だった。

第5章:見直しの順番と、心構え

やってみて思う、見直しの順番について。

基本は、金額の大きいものから手をつけるのがいいと思う。効果が大きいからだ。僕の場合も、いちばん効いたのは保険だった。

ただ、油断できないのが小さな金額だ。月々約500円のサブスクでも、同じようなものがいくつか重なれば、それなりの負担になる。

だから、何よりも大事なのは、支払っているものをすべて書き出すことだと思っている。

毎月の支払いは、まだ把握しやすい。気をつけたいのは、年額で払っているものだ。毎月の明細には出てこないから、つい見落としてしまう。年に一度の請求は、忘れた頃にやってくる。

そして、固定費の見直しは、一度やったら終わりではない。暮らしが変われば、必要なものも金額も変わっていく。僕の通信費も、一度下げたあとに生活が変わって上がり、もう一度見直した。だから、ときどき棚卸しするくらいでちょうどいい。

これは、以前の記事に書いた「自分の借金の全体像を把握する」という話と、根っこは同じだ。

あなたは、自分の借金総額を即答できますか。今日、書き始めよう

把握しないと、見直せない。見直せないと、返済は進まない。順番としては、いつもそこから始まる。

固定費の見直しで、毎月の支払いは確かに軽くなった。

ただ、繰り返すけれど、これは「節約に成功した武勇伝」ではない。保険の見直しは、投資をやめて返済を優先した判断でもあった。医療保険を手放したことも含めて、今はこれでよかったと思っている。

それでも、漠然と「お金が足りない」と思っていた頃に比べれば、何にいくら払っているのかが見えるようになった。それだけでも、家計はずいぶん楽になった。

まずは、書き出すことから。たぶん、そこがすべての入り口だ。

もし固定費を見直したいと考えているなら、今すぐ、毎月の支払いも、毎年の支払いも書き出してみてほしい。

そして僕は今日も、支出を見直した家計で、完済に向けて少しずつ返済を続けている。

複利の奴隷から、成り上がるまで。


高額療養費制度は、自己負担の上限額などについて見直しが進められている。実際に利用するときは、厚生労働省などで最新の内容を確認してほしい。

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