お金を払って、稼ぐ力を身につけることはできなかった。情報商材に約100万使って気づいたこと

5年で情報商材に払った100万円が稼げた10万円になった数字対比のアイキャッチ 借金返済の軌跡

「お金を稼ぐ方法」を、お金を払って買っていた時期があった。

2016年から2021年までの5年間。
情報商材を、4つ以上買った。
総額は、約100万円。

全部、借金で買った。
約100万円を払って、稼げたのは、たった約10万円。

でも、失った約100万円は、無駄ではなかった。
人生を変えるような気づきを得た。
ただ、それは、あまりにも高い授業料だった。


借金返済のため、稼ぐ方法を探していた

2016年頃、僕の借金は膨らみ始めていた。

本業の給料だけでは、月々の返済で手一杯。返しても返しても、元本はほとんど減らない。子供たちの教育費も、これから増えていく。このままでは、借金は一生終わらない。そう感じていた。

この借金が、最終的には約1,100万円まで膨らんだ。その全貌は、別の記事に書いた。

👉 気づけば借金1,100万。40代で複利の奴隷になった男の話

何か、副業で稼がなければ。

でも、何をすればいいのか、分からなかった。

40代のサラリーマンが、急に年収を上げる方法はない。アルバイトを掛け持ちするにも、シフト制でお店の都合に合わせなければいけないし、会社にバレるリスクもある。

そして、今思えば——
どこかで『楽して稼ぎたい』という気持ちが、確かにあった。

もっと効率のいい、何か。もっと速く、多く稼げる、何か。

そういう気持ちで、ネットを検索していた。

「副業 40代」「家でできる副業」「楽に稼ぐ方法」

検索すればするほど、似たような記事や広告が出てくる。『月収◯◯万円』『自動で稼げる』『初心者でも』、そういう言葉が、目の前に並んでいた。

僕は、その言葉を信じたかった。
借金という重圧の中で、一発逆転を夢見ていた


YouTube広告が、最初の入口だった

情報商材を知ったきっかけは、YouTubeの動画広告だった。

動画を見ている時に、いつも流れてくる。
「副業で月収100万円稼ぐ方法、教えます」
「初心者でも、誰でもできる」
「今だけ、無料セミナー公開中」

最初は、疑っていた。怪しいと思っていた。

でも、何度も何度も、同じような広告が流れてくるうちに、少しずつ、気になり始めた。動画の中で語る発信者は、自信に満ちていて、豪華な部屋や高級車を背景にしていた。『この人は、本当に成功しているのかもしれない』と、頭のどこかで思い始めていた。

広告をクリックすると、長いセールスページに飛んだ。そこに書かれていたのは、成功者の体験談と、『あなたもできる』という約束。LINE登録を促され、登録したら、さらに畳み掛けるようにメールが届く。

『期間限定』『今だけ特別価格』『このチャンスを逃さないで』

気づけば、僕は購入ボタンをクリックしていた。

今振り返って、最初に思うのは、広告を何度も見るうちに抵抗感が薄れていったということ。最初は『怪しい』と思っていたはずなのに、繰り返し流れてくる情報は、だんだん『普通』になっていく。

あの頃、僕はYouTubeのアルゴリズムに、操られていたのかもしれない。借金で苦しむ40代の男に、情報商材の広告が、何度も、何度も、届けられていた。


最初の商材、「2-3ヶ月で回収」の皮算用

最初に買った商材は、数十万円だった。

購入を決める時、僕は一つの計算をした。

『この商材で、月に◯◯万円稼げるなら、2-3ヶ月で元が取れる。その後は、全部プラスだ』

商材のセールスページには、『初心者でも月収◯◯万円』と書かれていた。それを信じて、『じゃあ、自分もそれくらい稼げるはず』と皮算用をした。

この皮算用こそが、間違いの始まりだった。

今ならわかる。『初心者でも月収◯◯万円』という謳い文句は、一部の例外的な成功者の話であって、多くの購入者が同じ結果を得られるわけじゃない。でも、当時の僕は、それを信じたかった。

カードで購入し、リボ払いにした。

届いた教材は、確かに情報としては整理されていた。動画、PDF、実践ワークシート。『こうすれば稼げる』という手順が、一通り書いてある。

僕は、それを一生懸命学んだ。
動画もPDFも何度も見返した。

でも、稼げなかった。

『自分の努力が足りないのかもしれない』と、そう思った。『もっと勉強すれば、実践すれば、稼げるはず』

でも、時間が経っても、結果は出なかった。


「次こそは」の連鎖

1つ目がうまくいかなかった時、僕は自分にこう言い聞かせた。

『前のは、自分に合わなかっただけ。次なら、もっと自分に合う商材があるはず

そして、別のジャンルの商材を買った。

投資系、副業系、ビジネス系——ジャンルは違っても、販売の構造は同じだった。『初心者でも』『誰でも』『自動で』、同じような謳い文句。でも、今度こそは本物だと信じたかった

2つ目を買った時、僕は確かに希望を持っていた。新しい分野に飛び込む高揚感もあった。でも、結果は同じだった。

3つ目。4つ目。

支払いは、すべてカードのリボ払いだった。一括で買うお金があるはずもなく、『毎月少しずつ』払えばいいリボ払いに頼るしかなかった。でも、これがまた、借金の雪だるまを加速させていた。

誰にも相談できなかった

妻にも、友人にも、「稼ぐために情報商材を買っている」とは言えなかった。何となく、恥ずかしかった。今思うと、『楽して稼ぎたい』という本音に気付かれたくなかったのかもしれない。

一人で、夜遅くにパソコンを開いて、次の商材を物色していた。そういう時期が、長く続いた。


じわじわと気づいた、「これはやばい」

実は、この記事を書くにあたって、初めて情報商材への総額を計算した。

当時は、把握することすら、怖かったのかもしれない。個別の商材を買う時の皮算用ばかりで、全体でいくら使ったのかを見ようとしなかった

『次で稼げるようになれば、これまでの分も合わせて返済できる』
そう自分に言い聞かせて、次の商材に手を出した。

計算してみると、約100万

でも、「これはやばい」と気づいたのは、総額を見た瞬間ではなかった。

もっと、じわじわと、だった。

カード明細を見るたびに、リボ払いの手数料が載っている。元本も減らないのに、手数料だけは着実に増えていく。借金全体の残高も、減るどころか増えている。そのことを見るのが、だんだん辛くなっていた。

そして、ある時、冷静に気づいた

『情報商材を販売している人だけが、儲かっているんじゃないか』

商材を買うと、その販売者から、また別の商材の案内が届く。『次はこれを学べば、次こそは』と、次々に商品を勧められる。顧客リストに入った瞬間から、繰り返し購買を促される構造があった。

一方、購入する僕は、ほとんど稼げていなかった。
払ったお金は、戻ってこない。
増えていくのは、借金だけ。

『あれ、これは、おかしくないか』

そう思い始めたのが、じわじわと気づいていく始まりだった。


リベ大・リベシティとの出会い

そんな時、YouTubeで、ある金融系のチャンネル——両学長が運営する『リベラルアーツ大学』、通称リベ大の動画に出会った。

そこで語られていたのは、情報商材とは全く違う考え方だった。

稼ぐ力は、他人から教わって得るものじゃない

動画の中で、両学長がそう話していたのを覚えている。

それまで僕が情報商材に求めていた『楽に稼ぐ方法』とは、真逆の思想だった。

稼ぐ力は、自分で経験を積んで、蓄積していくもの

動画を見ながら、少しずつ、気づいていった。
自分が本当に求めていたのは、『教わって楽に稼ぐ方法』ではなく、『自分で稼ぐ力を身につけること』だったのかもしれない、と。

しばらくして、僕はリベシティに加入した。これは有料のオンラインコミュニティだ。でも、情報商材のような『買えば稼げる』謳い文句はなかった。むしろ、そこで出会った先輩たちが、自分の経験や考え方を、無料でチャットで教えてくれた

興味のあるチャットグループに参加できる仕組みで、僕はせどりのチャットグループに入った。

先輩たちが語っていたのは、『このやり方なら稼げる』という約束ではなく、『僕たちはこうやって行動している、経験している』という実例だった。


せどりで実感、「お金で稼ぐ力は買えない」

リベシティで学んだ基本を元に、僕は自分でせどりを始めてみた。

商品を安く仕入れて、高く売る。シンプルな仕組み。

最初は、うまくいかなかった。仕入れる商品(利益が取れる商品)をなかなか見つけられなかったり、仕入れた商品が売れなかったり。『学んだ通り』にやっているつもりなのに、稼げない

でも、続けていった。

何度も失敗して、何度も試して、少しずつ、感覚が掴めてきた。『この商品は売れる』『このタイミングなら安く仕入れられる』『手数料込みで利益が出る』

そして、売上が立ち始めた

その瞬間、僕は理解した。

『お金を払って稼ぐ力を身につけるということは、無理なんだ』

リベシティで学んだ基本は、確かに役に立った。でも、それは稼ぐための出発点でしかなかった。そこから先、実際に稼げるようになるには、自分で行動して、失敗して、経験を積むしかなかった。

1年ほどせどりを続けた。利益も少し出ていた。

でも、借金を抱えた状態ではキャッシュフローが厳しいと気づき、いったん休止した。

せどりには、資金力が必要だった。
商品を仕入れる時の支払いはすぐ来る。
でも、売れなければお金は入ってこない。売れても、入金されるのは数週間後。
このタイミングのズレを埋めるには、常に一定の資金を回し続けられるだけの余裕が必要だった。

商品の仕入れにお金を回し続けると、借金返済が進まない。かといって、返済を優先すれば、仕入れができない。

僕の現状では、続けられなかった。

その経験から、僕は次の稼ぎ方を探し始めた。そして、2023年3月、自転車でUber Eatsの配達員を始めることになる。


自転車の乗り方と、稼ぐ力

せどりでの経験を経て、僕の中に一つの比喩が浮かんだ。

『稼ぐ力って、自転車の乗り方と同じなんじゃないか』

思い出してほしい、子供の頃のことを。

初めての自転車の前で、親が熱心に教えてくれた記憶はないだろうか。「こう漕ぐんだよ」「バランスはこう取るんだ」、親からいくら教えられても、自転車には乗れなかった。

何度もこけた。膝を擦りむいた。泣きそうになった。
それでも、何度もまたがった。
そしてある日、気づいたら乗れていた。

稼ぎ方も、同じだった。

情報商材は、確かに『情報』をくれた。手順、ノウハウ、成功事例。
でも、それは親の言葉と同じ。

実際に自転車にまたがるのは、自分しかできない。
こけて、痛い思いをするのも、自分しかできない。
何度も転んで、ある日、ふと乗れるようになるのも、自分。

この『自分で乗る』部分を、情報商材は提供できなかった。いや、できるはずがなかった。それは構造上、売買できないものだから。


YouTubePremium加入、広告を見ない環境

情報商材を買わなくなった後も、リベ大や他の有用な動画を見て、学び続けていた。

でも、動画を見ている途中で流れてくる広告は、相変わらず情報商材の宣伝ばかりだった。

『無料で月◯◯万円稼ぐ方法』
『誰でも簡単に、月収100万円』

何度も、クリックしそうになった。頭では『もう買わない』と決めていたのに、広告は何度も、何度も、目の前を流れてくる。

そこで、YouTube Premiumに加入した

月額千数百円を払って、広告を見ない環境を買う。
情報商材一つに使うお金より、遥かに安い。

これで、広告に惑わされることがなくなった。

広告を『見ない』のではなく、広告が『目に入らない』環境を作る。これは、意志の力ではなく、環境の力で自分を守る選択だった。

意志は、弱いものだ。何度も『もう買わない』と決めても、目の前に魅力的な広告が現れれば、心は揺らぐ。人間の意志を過信しない方がいい。それよりも、誘惑が届かない仕組みを作る方が、遥かに確実だった。

そして、思わぬ副産物もあった。
動画が途中で中断されることがなくなり、学びに集中できるようになった。


「情報」と「稼ぐ力」を、混同していた

情報商材を買うのをやめて、実際にせどりやフードデリバリーで稼ぐようになってから、振り返って、はっきり見えてきたことがある。

世の中には、お金を払わなければ手に入らない情報がある
それは事実だ。

書籍、有料メルマガ、セミナー、オンラインスクール、専門家のコンサルティング。『情報』そのものに価値があり、それを対価を払って得るのは、正当な経済活動だ。

でも、「稼ぐ力」は別物。

僕が5年間、約100万円をかけて気づかなかったこと。
それは、「お金を払わなければ手に入らない情報」と「稼ぐ力」を、混同してしまっていたことだった。

情報を買うのは、悪くない。
買った情報で学ぶのも、意味がある。

でも、情報を買った瞬間に、「稼げるようになった」と錯覚する——
この錯覚があるから、人は情報商材を買ってしまう。
僕も、そうだった。

稼ぐ力はお金で買うことは出来ない。
稼ぐ力は、自分で動き、経験し、失敗や挫折を乗り越えて、ようやく身につくものだった

自転車の乗り方と、同じように。


この記事を読んでいる、あなたへ

もし今、あなたが何かの情報商材や有料セミナー、高額オンラインスクールを検討しているなら、一つだけ、自分に問いかけてほしい。

「これを買うことで、『情報』を手に入れたいのか。それとも、『稼ぐ力』を手に入れたいと思っているのか」

もし『情報』が欲しいだけなら、購入するのも選択肢の一つだ。本を買うのと同じで、知識にお金を払うのは健全な行為。
ただし、『その情報は、支払う金額と釣り合っているか』だけは、冷静に考えてから購入することを勧める。

でも、『稼ぐ力』を手に入れたいと思っているのなら——
それは、幻想かもしれない。

僕は5年間、その幻想に約100万円を払った。
払ったお金は、戻ってこない。
増えたのは、借金だけ。

あなたには、同じ道を辿ってほしくない。


自転車に乗れるようになった、今

2023年3月、僕は自転車でUber Eatsの配達員を始めた。

自分で動き、経験し、失敗や挫折を乗り越えて、3年間で約758万円を稼ぐことが出来た。

情報商材に約100万を支払ってほとんど稼げなかった5年間と、フードデリバリーで約758万を稼いだ3年間。
その違いを生んだのは、稼ぐ力をお金で買おうとするのではなく、稼ぐ力を身につける努力をすることだった。


僕は、いま稼ぐ力という名の自転車に、一応は乗れるようになった。
乗れるようになるまでにこけた回数は、数えきれないし、まだまだ不安定。
でも、ペダルを漕ぎ続けている。
目指す未来に到達するために。

あなたも、自分の足で漕ぎ始めてみてほしい。
最初は、自分には無理だと思うかもしれない。
途中で挫折しそうになるかもしれない。
でも、漕がないと、どこにもたどり着けないから、諦めないでほしい。


この記事が、情報商材を買う前に、一度立ち止まって冷静に考える一助になれば嬉しい。

X(@Yuji_uver0123)でも、日々の気づきや数字を発信しているので、フォローしてもらえると今後の活動の励みになります。

複利の奴隷から、成り上がる物語。

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